本州ツキノワグマの生息域のど真ん中に位置し、携帯電話もほぼ使えない「圏外」エリア。天候の急変や熊の接近を察知する手段が乏しいまま一晩を過ごす、相応の準備と覚悟が要る秘境系フリーサイトです。
田代岳の残雪の解け水でぬかるみやすい季節。山瀬ダムの水位変動も大きく、増水時は水際を避けた設営を心がけたい。
平地が猛暑でも山あいの湖畔は夜間しっかり冷え込む。ゲリラ豪雨による急な増水に加え、圏外のため雨雲の接近を察知しづらい点に最大級の警戒を。
紅葉が美しい季節だが、木の実を求める熊の行動が最も活発化する時期でもある。食料管理と熊対策は一段と徹底したい。
利用期間は11月まで。以降は事実上のクローズ期間となるため、訪問前に開設状況の確認が必須。
田代岳の山麓、大館市岩瀬地区にある山瀬ダム、通称「五色湖」のほとりに整備されたキャンプ場で、大館市が管理する公共施設です。
最大の魅力は、五色湖の水面に周囲の山々が映り込む絶景と、他の利用者にほとんど会うことのない圧倒的な静けさです。一方で、携帯電話がほぼ使えない圏外エリアであること、周辺一帯がツキノワグマの生息域であること、そして森と湖に囲まれた立地ゆえの虫の多さという、3つの厳しい条件が重なります。
総合的に見ると、事前準備と装備、そして野生動物への正しい知識を備えた経験者向けの施設と言えます。初めてのキャンプでいきなり選ぶ場所ではなく、圏外・熊・虫という条件を理解し、万全の態勢で臨める人にこそ、その美しさが報われる秘境です。
五色湖は、秘境感が強いのに利用ルールは意外なほど細かい。大館市の現行案内では利用期間は4月下旬〜10月31日、芝・土のテントサイトは3.5m×4.5mが24区画で、1張1泊530円。宿泊は当日10:00〜翌10:00で、翌日に泊まらず延長する場合は15:00まで1時間110円を追加する仕組みだ。日帰りは無料だが、それでも使用申請は必要。宿泊は3日前までに田代総合支所へ電話で空きを確認し、申請書を提出しなければならず、土日祝は電話・メール確認不可、当日予約にも対応しない。さらに公式が「携帯電話は利用できません」と明記し、熊など野生動物を呼ばないためゴミは完全持ち帰りを求めている。つまり530円という安さに反して、思いつきで当日向かう場所ではない。平日に行政手続きを済ませ、通信がなくても完結できる装備を整えた人ほど、この24区画の静かな湖畔を安心して楽しめる。
※こちらはネット予約不可のため、利用3日前までに田代総合支所地域振興係(0186-43-7103)へ電話でご予約・申請ください。