徒歩圏の源泉掛け流し温泉街が最大の魅力だが、最大の警戒点は「アブ地獄」。7〜8月はアブ・ブヨ・巨大なヤブ蚊が大量発生し、車のドアを開けた瞬間にパニックになるレベル。加えて大雪山国立公園のヒグマの絶対的テリトリーであり、平坦な設営地も激しい争奪戦になる。
開設期間は例年6月25日からのため、春はまだ営業前。残雪が残ることもあり、この時期の利用は想定されていない。
標高が高く深い森に覆われ日中は涼しいが、アブ地獄が最盛期を迎える最大の警戒シーズン。お盆休みは平坦地の争奪戦も激化する。
例年10月13日ごろで営業終了。巨木の森が紅葉に染まる美しい季節だが、閉場間際は朝晩の冷え込みが夏場よりさらに強まる。
営業期間外のため完全閉鎖。10月中旬〜翌6月下旬は利用できない。
国設ぬかびら野営場は、大雪山国立公園の東の玄関口、糠平湖のほとりに広がる深い森の野営場だ。人工物が一切見えない本物の野営感を味わいながら、徒歩圏には全国の温泉マニアが憧れる源泉掛け流し100%の「ぬかびら源泉郷」が広がるという、格安で北海道キャンプの到達点を味わえる稀有な立地である。
しかしその代償として、夏場のアブ・ブヨ・巨大ヤブ蚊の猛攻は「殺人的」とまで評されるレベルで、完全武装なしでは自然に敗北する。ヒグマの絶対的テリトリーでもあり、出没による閉鎖リスクも常にある。加えて平坦な設営地は競争率が激しく、出遅れると一晩中ずり落ちながら寝る羽目になることも珍しくない。
総合すると、温泉マニアや野営派、旅するソロキャンパーにとってはSSSランクの至高の聖地だが、虫嫌い・高規格志向・寒がりな人にとっては評価がDランクまで落ちるとの声もある。ヒグマのプレッシャーと殺人的な虫の猛攻を乗り越えた者だけが、この森の恵みを心ゆくまで味わえる。
意外と知られていないのが、管理棟脇に置かれた「貯金箱」の存在だ。この野営場は係員が朝・夕にしか料金徴収に回らないため、夜遅くに到着して朝早く撤収する利用者は、この貯金箱に料金を入れて済ませる昔ながらの運用になっている。また場内の「砲台型」テント床は5m四方ほどの広さしかなく、ソロやデュオ向けのサイズ。2ルームなど大型のファミリーテントは床からはみ出すため、実質的に奥の芝生広場一択となる点は現地で初めて気づく人が多い。糠平湖では水位が下がると姿を現す「幻の橋」タウシュベツ川橋梁も車で行ける距離にあり、温泉と橋巡りを組み合わせる旅人も少なくない。なお入口の管理棟横にはリヤカーが常備されており、駐車場から林間サイトまでの荷物運びに活用できる点も、現地に着いてから初めて知る利用者が多い設備だ。
予約不要で気軽に泊まれる点は共通するが、有料か無料か、そして虫・ヒグマのリスクの重さが対照的な2施設だ。
※予約不要です。係員が朝・夕に利用料金を回収に来ますので、その際にお支払いください。開設期間は例年6月25日〜10月13日ごろ。問い合わせは上士幌町観光協会(01564-4-2224)まで。