唐桑半島の突端、松林の中で太平洋を見下ろす格安の野営場。景観は抜群だが、駐車場から車の乗り入れができず、坂道を含む未舗装路を自力で荷運びする必要がある。強い海風によるテントの破損リスクや、トンビによる食料の強奪にも注意したい。
松林越しの海風はまだ冷たく、防寒着が必要。行楽シーズン前で比較的静かに過ごしやすい。
海霧が出ることもあり過ごしやすい一方、フナムシや蚊、時期によっては松毛虫にも注意が必要。
空気が澄み、波音と満天の星空を静かに楽しめるベストシーズン。台風接近時は暴風への厳重な警戒が必要。
年中無休で冬キャンプも可能だが、海からの北風は非常に厳しく、しっかりした防寒装備が欠かせない。
御崎野営場は、唐桑半島の先端・松林の中に位置する格安の野営場。荒々しい太平洋の絶景と波の音を聞きながら静かに過ごせる、野営好きにはたまらない穴場的な立地だ。
最大のハードルは車の乗り入れ不可という点。駐車場からテントサイトまで、坂道や段差を含む未舗装の遊歩道を数百メートル自力で荷運びしなければならず、キャリーワゴンがあっても体力を削られる。加えて上空を監視するトンビが食料を狙って急降下してくることもある。
リアス式海岸特有の海風は低気圧通過時に松がしなるほどの暴風となるため、長めのペグダウンと、荒天時は撤退する判断力が欠かせない。過酷な条件を自力で乗り越えられるサバイバル力のあるキャンパー向けの場所と言える。
御崎野営場で見落としやすいのは、「格安・素朴な野営場」という印象に反して、利用そのものは完全な予約制で運用されている点だ。気仙沼市観光協会の公式案内では、宿泊は13:00〜17:30チェックイン、翌11:00までにチェックアウト。さらにシャワー室も16:00〜20:00の予約制で、申込窓口は8:30〜17:00、毎週火曜(祝日の場合は翌日)と年末年始が休みとなる。個人宿泊は一般・小中高生とも1名490円と非常に安いが、20名以上なら1名380円になる団体料金も設定されている。もう一つ重要なのが車の扱いで、キャンプサイト内への乗り入れは不可。唐桑半島ビジターセンター駐車場に車を置き、そこから荷物を運ぶ方式である。つまり「思い立って夕方に飛び込み、車横付けで設営」という使い方には向かず、低料金の代わりに予約時間と荷運びをきちんと組み立てて訪れる施設だと考えたほうが実態に近い。
同じ宮城県の海沿いキャンプ場で比べるなら、南三陸町の神割崎キャンプ場が最も分かりやすい。どちらも太平洋の景観を楽しめるが、御崎野営場は「料金を抑えて松林の野営感を味わう場所」、神割崎は「海景色と設備・サイト選択肢を両立する場所」という性格の差が大きい。特に荷物運搬とサニタリー設備をどこまで重視するかで選び分けやすい。
※ご利用には事前予約が必要です。唐桑半島ビジターセンター(TEL:0226-32-3029)まで事前にお電話でご連絡ください。